時間を確認しようとスマホを開きます。20分後、あなたは誰かのバケーション写真にすっかり見入っていて、おなじみの重たい気持ちが広がっています。あなたの生活には何も変わっていません。でも、なぜか自分が小さく感じるのです。
なぜ脳はこれをするのか
人間には、他者と自分を測り比べたいという生まれつきの衝動があります。心理学者はこれを社会的比較(Social Comparison)と呼びます。自分の価値を周囲の人と比べて測る、自動的な習慣のことです。あなたの社会的な世界が50人から150人程度だった頃には、それは意味のあることでした。近所の人と自分を比べることで、自分の立ち位置や目指すべきものがわかったのです。誰もがやっていることです。
問題はスケールです。SNSは、あなたがほとんど知らない人々の何千もの厳選されたハイライトを流し込みます。そしてあなたの脳は、そのひとつひとつを、まるで本当の仲間がすぐそばに立っているかのように処理します。約8,000人の参加者を対象とした48件の研究のメタ分析では、SNS上で上方比較の対象にさらされると、自己肯定感、気分、ボディイメージが確実に低下することがわかりました。この効果は年齢や性別による違いがありませんでした。
研究者を驚かせた発見があります。普段通りに自分のフィードをスクロールするだけで、比較を意図的に引き起こすよう設計されたコンテンツを見たときと同じ心理的影響が生じていたのです。自分から探しに行く必要はありません。フィードがあなたの代わりにその仕事をしてくれるのです。
何が助けになるか
- 変化に気づく。 スクロール中に気分が落ちたら、立ち止まって名前をつけてみてください。「今、自分は比べている。」その気づきだけで、自動的なプロセスが中断されます。
- 方向に名前をつける。 比較に気づいたら、こう問いかけてみてください。上を見ている? それとも下を見ている? 上方比較(「あの人は自分より先を行っている」)は不十分さを膨らませます。下方比較(「少なくとも自分のほうがまし」)は、誰かが苦しんでいることに依存した空虚な安心感を与えるだけです。どちらも、あなたの人生について本当のことは何も教えてくれません。
- 外ではなく、内に向かって比べる。 長い目で見て頼りになる唯一の基準は、自分自身です。6ヶ月前、あなたはどこにいましたか? それからどんなことを学びましたか?
覚えておきたいこと
次にスクロールを終えて顔を上げたとき、自分が小さく感じたら、実際に何が変わったかに注目してください。何も変わっていません。あなたの脳が、キュレーションされた写真をあなたの人生のステータスレポートのように扱っただけです。それに気づけば、比較の力は少し弱まります。